ウィルミナが協賛企業として活動支援をする「TRI WOMAN JAPAN(トライウーマンジャパン)」は、トライアスロンに挑み続ける女性たちのコミュニティ。運営の孫崎虹奈さんに取材し、コミュニティの成り立ちや活動内容、トライアスロンが女性に与えるポジティブな影響について伺いました。
孫崎虹奈さん
小学生からトライアスロンを始め、ジュニアレースに出場。大学時代には日本選手権にも出場する。その後、アイアンマン世界選手権(KONA)出場を目指す「KONA チャレンジ」のサポートスタッフ兼任メンバーとして活動。2019 年「アイアンマン台湾」で女子総合優勝、2023年10月「KONA」に初出場・完走を果たす。現在はフリーのコーチなど多方面で活躍中。
連帯して大会出場を目指す女性トライアスリートの集い。
――「TRI WOMAN JAPAN」はどのような経緯で発足したのでしょうか。
もともと、「トラ女子JAPAN」という2019年に発足したコミュニティがありました。現在も、仕事や子育ての合間を縫ってトライアスロンを楽しむ女性たちが約600人ほど参加しています。その中でレースへの出場を目指すために連帯しているのが、2024年冬に発足した「TRI WOMAN JAPAN」です。
きっかけは、私が、2023年にハワイで開催されたアイアンマン世界選手権「KONA」に出場したことでした。女性だけの大会だったのですが、出場者がみんな華やかに輝いていて、沿道の応援も盛り上がっていて、すごく楽しかったんですね。それを機に「日本でもトライアスロンの女性文化をもっと根づかせたい」という思いが募り、「トラ女子JAPAN」のメンバーに声をかけました。
――「トラ女子JAPAN」と「TRI WOMAN JAPAN」は姉妹のような関係性なんですね。女性のみで連帯することにはどんな意義があるのでしょうか。
日本のトライアスリート人口では男性が圧倒的で、女性は2割程度しかいないんです。そのため、トライアスロンの練習をするとなったら、男性のグループに混ぜてもらわなくてはなりません。女性だけで集まって練習できる機会がやっぱり欲しいよねという声があがったのも、「TRI WOMAN JAPAN」が発足したきっかけの一つでした。メンバーは40代から60代の女性が中心で、ウィルミナの幸村潮菜さんのように、お子さんがいたり、会社経営や役員をされていたりと境遇が似ているから集まりやすく、レースのことや体調のことなど、ちょっとした相談もしやすいんです。そしてみなさん本当にエネルギッシュ!どんなに忙しくても月1回の練習会を欠かすことはありません。
――似た背景を持つ女性同士だから、お互いを理解しやすく支え合えるんですね。トライアスロンは個人競技だと思っていたのですが、コミュニティがある方が継続していけそうですね。
海外にも「Women For Tri」というコミュニティがあり、参加メンバーは1万5000人もいます。1人だと練習が億劫でも、コミュニティの練習会が定期的に設定されているとモチベーションを維持しやすいですよね。ラン、バイク、スイムはそれぞれ距離があり、練習時間も長くなるため、誰かがいて励まし合える方が練習強度は上がります。
初心者でも大会にエントリーするのがおすすめ!
――ウィルミナ代表の幸村が、2024年、運動経験が乏しいながらもホノルルトライアスロン大会に出場しました(JOURNAL「初心者OK!?ボディメイクも叶う!「40代からのトライアスロン」のすすめ」)。初心者でもある程度の練習をこなせばレースへの出場は可能なものなんですね。
実はトライアスロンに関する面白いデータがあって、トライアスリートの多くがもともとは運動未経験らしいんです。過去にやっていたとしても野球やサッカーといったまったく関係ない種目。それなのになぜトライアスロンができるようになるかというと、泳いで、自転車に乗って、走ってという種目は、どれも子どもの頃からできる簡単なものだから。特別なスキルやレッスンは不要です。私は、トライアスロンは筋肉量や体力というより「メンタル勝負」だと思ってます。
――気合い…ですね!そう伺っても初心者にはまだハードルが高い気がしてしまいます。トライアスロンが、大人の女性の心身にポジティブな影響があるということなら、始めようという人が増えるかもしれません。
有酸素運動なので、もちろん健康面でポジティブに作用します。3種目をトレーニングするので、バランス良く筋肉が整うんです。人間の老化は避けられませんが、「若返り」はせずともせめて「維持」できたら理想的ではないですか?例えば40代からトライアスロンを始めたとして、40代の状態を維持しながら50代、60代を迎えることができれば、折り返しの人生がきっと楽しいものになると思います。実際に、年齢を伺ってびっくりするほどイキイキと輝いていらっしゃるトライアスリートの女性はたくさんいらっしゃいますよ。
そして、精神面でポジティブな点といえば、自分に目を向ける時間になるということ。仕事や子育てに追われる人生でそういった機会を持つのはなかなか難しいものですが、トライアスロンのトレーニングやレース中は、まさに自分自身のための時間になります。
――趣味としてランニングなどをするのに留まらず、トライアスロンの大会に出る方が有益ですか?
私は、初めてトライアスロンをする方にこそ大会へのエントリーをおすすめしています。まず、目標が定まれば練習の励みになります。トライアスロンは3ヶ月の練習期間があれば十分だと言われていますし、そもそも大会の目的は、誰かとタイムを競うのではなく「完走すること」。やり遂げるあの達成感は格別なものです。また、トライアスロンは「リゾートアスリート」と言われたりもするのですが、自然の豊かな会場で行われるため、出場自体が旅行感覚であり、リフレッシュできるのがメリット。そこに魅力を感じて大会に出場し続ける人は結構いらっしゃいます。
女性トライアスリートとして備えておきたいことや楽しみ方。
――女性としてトライアスロン競技に挑むにあたり、何かご苦労であったり、対策をされていたりすることはあるのでしょうか。
これは男女共通で言えるのですが、デリケートゾーンのムダ毛は処理しています。スイムで水着になるからという理由もありますが、ムダ毛が空気抵抗になるし、怪我をしたときに処置しやすいからと、全身の毛を処理するトライアスリートは少なくないんです。自転車では股ずれしますし、スポーツブラの摩擦で肌がデリケートになったりすることも。そんなときにウィルミナの「Ibiza Beauty」のデリケートゾーンケア製品を活用しています。こういった情報交換は、やはり女性同士でないとカジュアルにできませんから、やはりコミュニティの存在は大きいです。
レースでは海で泳ぐためメイクはできませんが、女性トライアスリートたちはまつげパーマやエクステでおしゃれを楽しんでいます。ウィルミナの「メイクプロポーション」の眉ティントやリップティントも水に強くて落ちにくいからとても便利。海外の大会では、自転車のヘルメットを被るために髪を編み込んでくれるブースが出ていたりするんです。こうした工夫で、女性としての楽しさを見出しながら大会もエンジョイする風潮を広める役割も、「TRI WOMAN JAPAN」として担っていきたいと思っています。
――今日はお話をお聞かせくださってありがとうございました。女性たちがトライアスロンをイキイキと楽しめるように、今後もウィルミナは「TRI WOMAN JAPAN」を応援していきます!