もうすぐ10月、ピンクリボン月間が始まります。
乳がんの啓発活動が世界中で行われるこの時期は、女性の健康と未来を考える大切な機会です。乳がんは命に関わる病気であると同時に、治療や通院によって働き方に影響が出やすい「キャリア課題」であることも最近注目されています。今回の「ウェルネス通信」では、乳がんについて「女性活躍」の視点からも考えてみたいと思います。

ピンクリボン月間とは

ピンクリボン運動はアメリカで、乳がんの悲劇をなくす願いから始まりました。
1980年代に啓発イベントや寄付活動が広がり、社会全体の意識を変える運動へと発展。1990年代になると欧米で広がり、アメリカでは1993年に検診啓発デーが制定されます。日本では、1995年の阪神淡路大震災を契機にボランティア活動が活発化したことで、1998年のNPO法制定が運動拡大のきっかけとなり、2000年以降本格的に広まりました。今では10月は「乳がんについて考える月」として定着しています。

増える罹患率、広がる離職リスク:
健康課題であると同時に、キャリア課題でもある乳がん

近年のフェムテックの発達・浸透とともに、生理や更年期に伴うつらい症状や課題は、ほぼすべての女性が経験する普遍的なライフステージ現象として啓発が進んでいます。「オープンに話してもよいこと」という雰囲気がつくられつつあるため、「誰にでも起こること」として、職場や社会全体で議論が広がりやすい傾向にあります。ウィルミナでも、女性特有の健康課題について啓蒙活動を始めるにあたり、まずは生理に伴う症状とその対策の理解を広めることからスタートしました。

乳がんに関する社内調査(調査時期:2025年9月、回答者数:38名、調査手法:インターネットアンケート)

 

しかし、全国健康保険協会研究班が行った実際の研究では、働く女性の離職リスクが乳がん・婦人科がんなどの診断を受けた女性は、そうでない女性に比べて離職のリスクが高いことが明らかにされています。特に年齢が高い方、経済的に余裕が少ない方、また心の不調を抱えている方ほど、働き続けることが難しくなりがちなのだそう。

乳がんは女性がかかりやすいがんの中で、長く罹患率の第1位を占めており、乳がんは30代から増え、40代後半が最も多い疾患というイメージを持たれている方も多いかもしれません。しかし、近年の統計では、乳がんの罹患は高齢化していて、2020年の統計では60代が中心となり、40代から80代前半まで高い罹患率が続いていることが明らかになっています。

乳がんに関する社内調査(調査時期:2025年9月、回答者数:38名、調査手法:インターネットアンケート)

 

この現実は、乳がんが健康だけでなくキャリアや人生全体に関わる課題であることを示しています。長く働き続けることが当たり前になる時代だからこそ、乳がんは女性一人ひとりにとって欠かせない健康テーマなのです。

定期的な検診にとセルフチェックを大切に

乳がんは、早期に発見し、治療を開始すれば乳房も温存でき、治りやすいがんといわれています。そのために欠かせないのが、定期的な検診です。月1回のセルフチェック、1〜2年に1回のマンモグラフィー/エコー(超音波)検診など、定期的な乳がん検診は忘れずに。忙しい日々の中で自分のケアは何かと後回しにしがちですが、自分の未来や大切な人との時間を守るための小さな投資だと考えてみてください。ピンクリボン月間は、改めて検診の大切さを思い出し、行動につなげるための大切なきっかけになるはずです。

参照:
認定NPO法人 J.POSH (日本乳がんピンクリボン運動)公式サイト
公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会 公式サイト
大学ジャーナルONLINE(ユニバースケープ株式会社)働く女性の離職リスク 乳がん・婦人科がんで上昇 2500万人のデータベースで判明