ウィルミナは、このたび「令和7年度 東京都女性活躍推進大賞」事業者部門において、「優秀賞」を受賞しました。【前編】ではその贈呈式の模様をお届けしましたが、【後編】では1984年に化粧品事業を始めた古い体質だった企業が、革新的な企業として評価されるまで、どのような道を歩んできたのか?そのアップデートの様子を振り返ります。

女性活躍推進大賞におけるウィルミナの評価ポイント

「東京都女性活躍推進大賞」は、女性の活躍推進に関する優れた取り組みを表彰する制度として、平成26年度(2014年度)に東京都が創設しました。今回ウィルミナが評価いただいた点のひとつは、「会社は男性が回すもの」という無意識の思い込みを打破するために企業のビジョン・ミッションを再定義し、社員に浸透させる取り組みを開始したこと。次に、全社員一律の能力別のグレード制度を導入し、実力主義を徹底する評価制度へ移行し、女性管理職比率53.8%(2024年)を実現した点が挙げられました。

 

ジェンダーバランスの偏った老舗中小企業からの脱却を目指して。

ウィルミナの前身は、1984年にニチメン(現・双日)化学部門が立ち上げた化粧品事業です。2007年の分社化によって双日コスメティックス株式会社が発足し、それ以降、歴代社長と役員には男性が就任してきました。

その後、かがやくコスメ株式会社(旧ウィルミナ社名)としてスピンアウトし、2021年に幸村潮菜が初の女性代表として入社。その時点でも管理職のほぼ全員が男性社員で、総合商社の名残りから「会社は男性が回すもの」という空気が流れていました。

旧東京本社の様子

 

旧東京本社は聖路加タワーにあり、執務スペースは昔ながらの島型対向式レイアウトで、社長室は個室。当時の社内アンケートでは、多くの社員から「コミュニケーション(上下・部署間の風通し)不足を感じる」という声があがっていました。

そこで2022年1月、社員の変革マインド醸成のために現オフィス(新宿区飯田橋)への移転が決定。社長室と島型対向式レイアウトを廃止し、フリーアドレス制を導入。共用ラウンジエリアも設け、場所を選ばずシームレスなコミュニケーションができるようになりました。

共有ラウンジエリアの様子

 

床掃除と配線整理も自分たちで。(br/>Before(写真左)After(写真右)。

 

実は、入居前のオフィス清掃から家具購入にも社員が参加して、DIYにも挑戦!共有ラウンジエリアの設計も社員が行っています。以前であればオフィスを自分たちで作るなど想像もしなかったことですが、この経験によって、社員たちの当事者意識が醸成されました。

また、7つある会議室の名称は、社内公募の結果、「世界に影響を与えた女性」をテーマに、ガガ、アナ、ココ、ダイアナ、オードリー、キャサリン、ジャンヌと命名。ここにも社員のアイデアが活かされています。

執務スペースをフリーアドレスにしたのは、テレワークなど新しい働き方を推進するためでもありました。従業員数の約7割に相当するスペースのみを確保し、私物の管理を徹底。同時に社内DX推進も図り、社内コミュニケーションはメールからチャットへ、ハンコから電子署名へ、書類からデータ化文化へアップデートし、業務中の「こうであらねば」という無意識の思い込みを徹底排除。

本社移転前の営業担当者のデスク(写真左)もDX推進、フリーアドレス導入後にはこのとおり(写真右)!
私物(書類含む)は一人一箱まで、を徹底しています。

 

こうすることで必ずしも出社せずとも仕事ができるようになり、これまで出産・育児、介護などでキャリアの断絶があった女性社員でも、リモートワークでフレキシブルに働ける環境が整いました。

社員のコメント
以前は固定席で、電話も固定器1人1台が「当たり前」。「自席にいないといけない」と思っていたのですが、その思い込みがなくなったので、例えば自分の業務に没頭したいときは集中スペースに移動して仕事するなど、パフォーマンスをあげる働き方ができるようになったと思います。

ビジョン・ミッションの再定義。

今でこそ「女性が女性が自分らしく、晴れやかに生きる社会をつくる。」というビジョンを掲げるウィルミナですが、以前はビジョンやミッションが社員の間で認識されていない企業文化でした。そのため、会社のビジョンやミッションの再定義と浸透が不可欠であると幸村は考えていました。

そこで、本社移転を模索すると同時に、企業としてのアイデンティティを設計する作業を開始しました。経営だけで決めるのではなく、次期リーダーや各部門の社員と一緒に対話を重ねながら企業の強みやありたい姿を整理。完成したアイデンティティ設計シートを社員理解促進のための「ブランドブック」に落とし込み、各部門のアンバサダー社員が説明会やセッションを開催しました。

こうしたプロセスを経て、2022年9月に社名を株式会社ウィルミナに改めると共に、「女性が自分らしく、晴れやかに生きる社会をつくる。」というビジョンを発表。女性たちにとって、あらゆる変化や壁がある社会でも、自分らしく晴れやかに生きる選択肢となり、希望を届けていくことを使命に、化粧品事業にとどまらず、健康(Wellness)と美(Beauty)に貢献するプロダクト・サービスを生みだす企業として新たなスタートを切りました。

発揮能力で正しく評価されるよう評価制度へと刷新。

次に着手したのは評価制度の見直しです。旧制度では、性別、勤続年数、役職や年齢によってグレードが定められており、管理職(職責)と総合職(職能グレード)に分かれていました。ジェンダーバイアスに囚われている上に、社員の活躍と成長を阻む構造であり、女性社員がライフステージの変化と共にキャリアをあきらめる要因にもなっていました。

2023年9月に運用を開始した新評価制度では、役職を紐付けない一律のグレード制度を導入。能力とバリューの実践度を総合的に評価するため、昇給・昇格がしやすくなりました。

産休や育休で管理職を断念していた女性社員も、復帰と共にパフォーマンスを発揮しやすくなり、その結果、女性の役員・管理職比率にも変化が表れはじめました。以前は社員の7割が女性であるにも関わらず管理職は男性ばかりでしたが、2024年には女性管理職の比率が53.8%にまで上昇。

こうしてジェンダーバイアスの排除が進むにつれて、男性社員の意識にも変化が芽生えはじめます。次期管理職候補だった男性社員が育休を取得するという事例が発生し、男性役員や男性管理職もフレックス制度やテレワークを活用し、積極的に家事・育児に参画するようになりました。

会社が変われば、人が集まる。会社のブランディングにも変化が。

環境や仕組みを変えたことで、社員の意識も変わり、働き方や仕事への意欲にも変化が見られましたが、対外的なブランド刷新にも繋がりました。

変革前の2021年6月に全従業員を対象に行ったアンケート調査で「会社の魅力」を尋ねたところ、もっとも多かった回答は、大企業の子会社としての「安定性」。「チャレンジ、新規事業への積極性」が7.3%、「女性社員の活躍や働きやすさ」はわずか3.6%という結果でした。

ところが、2024年4月以降に転職してきた従業員を対象に調査すると、「女性社員の活躍や働きやすさ」は27.3%、「チャレンジ、新規事業への積極性」は27.3%と上昇。企業文化をアップデートさせたことで、ビジョンやミッションに共感した意欲的な人材が集まるようになりました。

社会に変革を起こすために、まずは自分たちが変わる。

「女性が自分らしく、晴れやかに生きる社会をつくる。」というビジョンは、ウィルミナの商品やサービスをお客様に届けるための使命を表したものですが、同時に、ウィルミナで働く私たちが自分らしく、晴れやかであろうという想いも込めています。

社会に大きな変革を起こすには、まず足元を見つめ直すことから。このたびの栄えある「女性活躍推進大賞」の名に恥じぬよう、私たちウィルミナはこれからも変化の歩みを止めることなく進んでまいります。

 

【前編】ウィルミナが「東京都女性活躍推進大賞」優秀賞を受賞!:東京都庁での贈呈式レポート